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非常用トイレ凝固剤エスまるくんを実測レビュー|使い方と選び方

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非常用トイレ凝固剤エスまるくんを実測レビュー|使い方と選び方 備えと暮らし(防災・防犯・アウトドア)
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地震や断水など、いつ起こるかわからない非常事態では、トイレが使えない状況ほど困るものはありません。水が流れないというだけで、家にいられるかどうかが決まってしまいます。
 
本記事では、日本製の非常用トイレ用凝固剤「エスまるくん」を実際に購入し、水を使って凝固力を検証しました。

結論から書くと、1包で400mlの水が1〜2分でゼリー状に固まり、500mlでも問題なく固まりました。成人1回分の尿は一般に200〜300ml程度といわれるので、1回に1包で足ります。1回あたりの費用は約34〜40円で、15年保存できることを考えると備蓄のコストはかなり低い部類です。

この記事では、実測データに加えて、使い方の手順、ラインナップと価格、固まりにくいケースの注意点、トイレ以外の活用法までまとめました。

※本記事は、実際に「エスまるくん」の凝固剤を購入し、水量テストと使用感を検証したレビューをもとに執筆しています。

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非常用トイレの凝固剤「エスまるくん」とは?

「エスまるくん」は、防災用品を手がける岐阜県岐阜市の株式会社エスイーアイが企画・開発している非常用トイレ用品です。非常用トイレセットの販売は2022年12月に始まっています。製造は障がい者の就労を支援する就労継続支援B型事業所の協力で行われている、と公式サイトに記載があります(出典:株式会社エスイーアイ)。

商品には、汚物袋やポリ手袋までそろったセット商品と、凝固剤だけの商品があります。今回紹介するのは凝固剤だけのタイプ(100個入)です。

凝固剤は日本製の高吸水性樹脂を使っており、排泄物にふりかけるだけで数十秒から数分でゼリー状に固まります。抗菌性があるため、処理後の菌の増殖とニオイを抑えられるのが特長です。個包装はアルミ系のフィルムで湿気から守られており、消費期限は製造日から15年とされています。

備蓄品でありがちな「買ったけれど期限が切れていた」という失敗が起こりにくいのは、この保存年数の長さがあってこそです。

「エスまるくん」凝固剤100個入

【実測レビュー】エスまるくんの凝固力を検証

パッケージの表示だけでは、実際にどれくらい固まるのかがわかりません。そこで、自分で測ってみました。

凝固剤の内容量は何グラム?

「エスまるくん」の凝固剤(個包装タイプ)は、1包の総重量が約8.0gでした。中身を出したあとのパッケージだけの重さは約0.8gだったので、凝固剤そのものの内容量は実質約7.2gということになります。

7.2gで400mlを固めるので、自重の50倍以上を吸っている計算になります。

「エスまるくん」凝固剤の内容量
内容量は約7.2g 左:1包約8.0g 右:パッケージのみ約0.8g

400mlの水でテスト

400mlの水 で「エスまるくん」凝固剤をテスト

まず、400mlの水でテストしました。袋に水を入れてから凝固剤を加えると、1〜2分ほどでしっかりゼリー状に固まり、袋を傾けても水が動きません。

成人1回の排尿量は、一般に200〜300ml程度といわれます。1包で400mlを固められるなら、1回分としては十分に余裕があります。逆にいえば、1回ごとに1包を使う前提で必要数を計算すれば足ります。家族4人が1日5回使うとして1日20包、3日分で60包が目安です。メーカーも60回分のセットについて「4人家族の約3日分」と案内しているので、この計算で問題なさそうです。

「エスまるくん」凝固剤テスト:1~2分ほどでゼリー状に固まりました

500mlでも固まる?

続いて500mlでも試しました。こちらも問題なく固まり、公称の400mlに対して余力があることを確認できました。

ただし、これはあくまで水での結果です。実際の排泄物は温度も成分も違うので、余力があるからといって2回分をまとめて1包で処理するような使い方は避けたほうが安全です。

 「エスまるくん」凝固剤テスト:500mlでも試してみた

エスまるくんの使い方【4ステップ】

凝固剤の使い方はシンプルですが、袋のかけ方を間違えると便器を汚してしまいます。手順は次の4つです。

  1. 便座を上げて、便器全体に大きめのポリ袋をかぶせる
  2. 便座を下ろして袋を押さえ、その上から汚物用の袋をもう1枚かぶせる
  3. 用を足したら、凝固剤を1包そのまま全体にふりかける
  4. 1〜2分待って固まったら、内側の汚物袋だけを取り出して口をしっかり縛り、可燃ごみとして処分する(自治体のルールに従ってください)

ポイントは袋を二重にすることです。メーカーの説明でも、便器カバー用のポリ袋をあらかじめ便器に被せておくと汚物袋が濡れず処理が楽になる、と案内されています。外側の袋は便器を汚さないための養生なので、内側の袋だけを交換していく形になります。

内側の袋を便座の下に入れないのは、交換のたびに便座を上げることになり、そのとき外側の養生がずれてしまうためです。

凝固剤だけのタイプを買った場合、汚物袋は別途用意する必要があります。中身が見えず防臭性のあるポリ袋を、凝固剤と同じ数だけそろえて一緒に保管しておくと安心です。

メーカーは取扱説明の動画も公開しているので、セット品の組み立て方まで見たい場合はそちらも参考になります(エスまるくん 取扱説明動画)。

固まらないことはある?使う前に知っておきたい注意点

備蓄品はいざというときに初めて使うものなので、うまくいかないケースを先に知っておく価値があります。販売ページには次のような注意事項が記載されています。

  • 1包で1回の使い切り(約400ccが目安)
  • 水分がない場合は固まらない
  • 天候や温度によって固まるまでの時間に差が出る
  • 薬を服用している方の尿は固まりにくい場合がある
  • 排泄物の量によっては凝固しにくい場合がある
  • 必ず便器にポリ袋を設置してから使う
  • 凝固剤は食べられない。皮膚や衣服に付着した場合は速やかに水で洗い流す

とくに気に留めておきたいのが、薬の服用によって固まりにくくなる場合があるという点です。家族に常用薬のある人がいるなら、1回に1包という前提を少し多めに見積もって備蓄しておくと安心できます。

また、固まる時間は気温にも左右されます。実測では常温で1〜2分でしたが、冬場の車内など気温が低い場所ではもう少し時間がかかると考えておいたほうがよさそうです。

保管についても、直射日光や高温多湿の場所を避けること、アルミパウチは開封せずに保存し、開封後は湿気が入らないよう密封すること、乳幼児の手の届く場所に置かないことが案内されています。15年保存とはいえ、車のダッシュボードのような高温になる場所での保管は避けたほうが無難です。

エスまるくんのラインナップと価格

「エスまるくん」には、袋や手袋までそろったセット品と、凝固剤だけの商品があります。公式サイトに掲載されているラインナップは次のとおりです(出典:エスまるくん ラインナップ)。

タイプ凝固剤セット内容
ワンパッケージ 60回分60個汚物用袋60・便器カバー用ポリ袋5・消臭袋5・ポリ手袋120・取扱説明書
ワンパッケージ 50回分50個汚物用袋50・便器カバー用ポリ袋2・消臭袋3・ポリ手袋100・取扱説明書
凝固剤 100個入100個凝固剤のみ
個包装タイプ 50個入50個汚物用袋50
個包装タイプ 6個入6個汚物用袋6

今回レビューした凝固剤100個入は、2026年8月時点でYahoo!ショッピングのストア価格が3,990円(送料無料)、他ストアを含めた表示上の最安値が3,390円でした。1回あたりに換算すると約34〜40円です。

自宅の備蓄としては袋がそろったワンパッケージタイプが手間なく、すでに防臭袋を備えているなら凝固剤100個入が割安になります。持ち出し袋や車、職場に分散して置くなら、6個入の個包装タイプが扱いやすい形です。なお60回分のセットは岐阜市のふるさと納税返礼品にもなっています。

凝固剤を選ぶときにチェックしたい5つのポイント

非常用トイレの凝固剤は種類が多く、パッケージだけでは違いが見えにくい商品です。選ぶときは次の5点を見比べると失敗しにくくなります。

チェック項目見るべき理由エスまるくんの場合
1包あたりの吸水量少ないと1回に2包必要になり実質の単価が上がる約400ml(実測では500mlも凝固)
保存年数短いと入れ替えの手間とコストがかかる製造日から15年
抗菌・消臭断水中はごみを長期間家に置くことになる抗菌性のある日本製凝固剤
個包装かボトルか個包装は衛生的で分散備蓄しやすい1回分ずつの個包装
袋が付属するか凝固剤だけでは使えない商品により付属・別売

とくに見落としやすいのが1包あたりの吸水量です。1包200ml程度の商品だと1回に2包使うことになり、100回分と書かれていても実際には50回分にしかなりません。単価は1包あたりではなく1回あたりで比べるのが正確です。

処理後のごみをすぐに出せるとは限らないことも忘れないでおきたい点です。災害時は収集が止まるので、抗菌・消臭の性能はそのまま室内の衛生に直結します。

非常用トイレ以外にも使える活用法

この凝固剤、トイレ以外にも使い道があります。

車内のエチケット袋として

車での移動中、袋と凝固剤をセットにして積んでおけば、嘔吐物をその場で固めてニオイを抑えられます。車内は密閉空間なので、固めて縛れるかどうかで快適さがまったく違ってきます。

食べ残しの汁を固める

キャンプやアウトドアで、スープや汁物の残りをそのまま流すのはマナー違反です。凝固剤で固めておけば、持ち帰りの処理が格段に楽になります。

簡易保冷剤として

凝固剤を水に混ぜたものを凍らせると、保冷剤の代わりになります。冷却時間は市販品ほど長くありませんが、応急用途としては十分使えます。

「エスまるくん」他の活用法:保冷剤
凍らせれば簡易保冷剤として

いずれも「水分を固めて袋ごと捨てられる」という性質を応用したものです。防災用として買っておいて、日常でも消費しながら回していける点は備蓄品として扱いやすいところです。

災害時の衛生対策という意味では、洗い物を出さない工夫も合わせて考えておきたいところです。非常用食器折り紙のレビュー記事では、折るだけで皿やコップを用意でき、使い捨てられるので断水中でも水を使わずに食事ができる点を検証しています。加熱手段のほうはモーリアンヒートパックのレビューにまとめてあります。

こんな人におすすめ/向いていない人

向いている人

  • 家族分の非常用トイレをこれから備蓄する人
  • 買い替えの手間を減らしたい人(15年保存)
  • 車中泊や渋滞対策として車に常備しておきたい人
  • 職場や持ち出し袋など、複数の場所に分けて置きたい人
  • すでに防臭袋を持っていて、凝固剤だけ買い足したい人

向いていない人

  • 袋や手袋も含めて一式そろえたい人(凝固剤のみのタイプではなくセット品を選ぶ)
  • 便座ごと自立する簡易トイレ本体が必要な人(別途ダンボールトイレなどが必要)
  • 大便を大量に処理する前提で1包に多くを求める人(1回1包が前提)

よくある質問

Q1. エスまるくんの凝固剤は1包でどれくらい固まりますか?

1包で約400mlが目安です。実際に400mlの水でテストしたところ、1〜2分でゼリー状に固まりました。成人1回の排尿量は一般に200〜300ml程度といわれるため、1回分としては余裕があります。

Q2. 400ml以上でも固まりますか?

500mlの水でもテストしましたが、問題なく固まりました。ただし水での結果であり、1包で2回分をまとめて処理する使い方は想定されていません。

Q3. 凝固剤の内容量は何グラムですか?

1包の総重量が約8.0gで、パッケージだけの重さが約0.8gでした。中身の凝固剤は実質約7.2gになります。

Q4. 使用後はどのように処分しますか?

固まったあとに袋の口を縛り、可燃ごみとして処分できます。処分方法はお住まいの自治体のルールに従ってください。

Q5. 凝固剤が固まらないことはありますか?

水分がない場合は固まりません。また、天候や温度によって固まる時間に差が出ることや、薬を服用している方の尿は固まりにくい場合があることが販売ページに記載されています。

Q6. 凝固剤だけを買っても使えますか?

凝固剤のみのタイプには汚物袋が付属しないため、別途ポリ袋を用意する必要があります。便器に大きめの袋をかぶせ、その上に汚物用の袋を重ねてから使います。

まとめ

非常用トイレ用凝固剤「エスまるくん」は、次の点でバランスの取れた製品でした。

  • 1包で約400ml対応の凝固力(実測では500mlも凝固)
  • 抗菌性のある日本製凝固剤
  • 製造日から15年保存で入れ替えの手間が少ない
  • 1回あたり約34〜40円と備蓄コストが低い

トイレは我慢できないので、備蓄の優先順位としては水や食料と同じ列に置いておきたいものです。個包装なので、自宅・車・職場と分けて備えておけば、どこで被災しても手が届きます。

購入するときは、袋が付属するセット品にするか、凝固剤だけにして手持ちの防臭袋と組み合わせるかを先に決めておくと迷いません。

※価格・仕様は2026年8月時点の情報です。

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