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OLFAワークばさみ250B(SCS-5)レビュー|革も切れる万能はさみ

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オイルヌメの革の上に置いたオルファのワークばさみ250B レザークラフト
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オルファ(OLFA)が18年ぶりに新作のはさみを出しました。「ワークばさみ250B」。2026年7月24日の発売です

私は、革を切る道具としてこれを買いました。パッケージには革を切っている写真も使われており、「革などの硬い素材」を用途として挙げています。オルファはカッターナイフのメーカーというイメージが強い会社ですが、はさみもずっと作ってきていて、そこに久しぶりの新作が加わりました。レザークラフトをやっている身としては、その実力を確かめたくなり購入しました。

この記事では、厚さ1.5mmのオイルヌメを切った際の使用感を中心に、刃の構造やグリップの握りやすさ、一般的なはさみとの違いもまとめています。

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オルファのワークばさみ250Bとは

最初に結論から書くと、ワークばさみは「1本の刃に2つの役割を持たせた作業用のはさみ」です。刃先はオルファのはさみの中で最も鋭角に研磨されており、根元にはギザ加工が施されています。切り始めは根元のギザ加工刃で素材が滑らないようにつかみ、そのまま刃先の鋭い部分で切る、という設計になっています。

一般的なはさみは、刃全体がストレート刃かギザ加工刃のどちらかです。ストレート刃は切り口がきれいな代わりにビニールやPPバンドのような素材は滑りやすく、ギザ加工刃は滑る素材に強い代わりに切り口がすこし粗くなります。ワークばさみはこの2つのいいところを取って、根元のギザ加工刃で素材をつかみ、刃先の鋭角研磨刃できれいに切る、という役割分担をしています。

ワークばさみ250Bの鋭角研磨刃・ギザ加工刃・すべり止め・落下防止用コード取付穴の位置

基本スペックと価格

ワークばさみの仕様は次の通りです。

項目内容
商品名ワークばさみ
品番250B(はさみ本体には SCS-5 と表示)
本体サイズ高さ197mm × 幅86.5mm × 厚さ14.2mm
重量87.9g
刃の素材ステンレス
刃の加工刃先=鋭角研磨刃/根元=ギザ加工刃
グリップ大型ラバー付き(滑り止め加工)
その他落下防止用コード取付穴あり、水洗いOK
生産国日本
発売日2026年7月24日

品番欄に2つ書いたのは、パッケージには「250B」、グリップには「SCS-5」と、表示されている場所によって違うためです。どちらもこのはさみを指す番号で、オルファのはさみは以前からこの二本立てです(例:111Bには SCS-1、112Bには SCS-2)。オルファ公式の商品ページには250Bしか載っていないので、通販で探すときは250Bを使った方が見つけやすいかもしれません。

グリップにはOLFA SCS-5と表示されている

オルファのプレスリリースによれば、全長197mm・重量87.9g。事務用のはさみよりひとまわり大きいくらいで、ずっしりと重いわけではないものの、一般的なはさみと持ち比べるとはっきり違いが分かる重さです。

価格はオープン価格なので定価が設定されておらず、2026年8月時点で通販を見た限りでは2,000円前後。作業用のはさみとしては手頃な価格帯です。

私が買ったのは、2026年8月4日・5日にマイドームおおさかで開かれた「文紙MESSE2026」の会場でした。価格は2,000円。発売が7月24日なので、出てから2週間ほどの新商品を実物で確かめてから買えたことになります。金額は通販の相場と大きく変わりませんが、実物を手に取って、切れ味や握ったときのフィット感を確かめてから選べるのは、会場ならではでした。

会場には試し切り用のダンボールが置かれていて、実際に切らせてもらえました。厚みのある板紙が力をそれほど入れずに切れたのが、買う決め手になりました。

文紙MESSEは文具・紙製品メーカーが集まる見本市で、業界関係者だけでなく一般の人も無料で入場でき、会場で商品を買うことも可能です。

刃先と根元で異なる加工

ワークばさみのいちばんの特徴が、刃の場所によって加工を変えている点です。

刃先の鋭角研磨刃

ワークばさみ250Bの刃先(鋭角研磨刃)の拡大
鋭角研磨刃

刃先側は、オルファのはさみの中で最も鋭角に研磨された刃を採用しています。刃を鋭角に仕上げることによって切断時の抵抗が減り、少ない力でもよく切れるのが特徴です。また、切り口の毛羽立ちも抑えられます。

根元のギザ加工刃

ワークばさみ250Bの根元(ギザ加工刃)の拡大
ギザ加工刃

一方、刃の根元にはギザ加工が施されています。これは、切り始めの段階で素材をしっかりつかみます。フィルムやPPバンドのような薄くて滑る素材は、ストレート刃だと刃の間から逃げてしまい、力がうまく伝わらないことがあります。ギザ加工刃なら素材をしっかりとつかんで逃しにくいので、こうした「滑って切れない」を防ぎやすくなります。

このワークばさみの面白いところは、1本の刃の中で、刃先と根元がそれぞれ異なる役割を担っていることです。滑りやすい素材はまず根元でしっかりつかみ、そこから刃先へ送りながら切断する。段ボールの梱包バンドなど、刃が滑りやすい素材を切るときにこの構造が効いてきます

大型ラバーグリップの握り心地

グリップは大きめのラバー付きです。手袋をはめた状態でも握りやすく、指をかける部分には滑り止めが付いています。黄色い樹脂と黒いラバーの二色成型で、オルファらしいカラーリングです。オルファ製カッターナイフと並べても一目で同じメーカーの製品だと分かるデザインです。

ワークばさみ250Bの大型ラバーグリップを握ったところ

グリップが大きく作られているのには、はっきりした理由があります。軍手や作業用グローブをはめると指が太くなるので、事務用はさみの小さな穴には指が入りにくく、入ったとしても窮屈で力を入れづらくなります。ワークばさみのグリップは最初からそうした使い方を想定して、グリップを大きめに設計しています。

レザークラフトでは素手ではさみを使用することが多いですが、大きなグリップは長時間使うときにその良さが実感できます。指の一点に力が集中しにくいので、作業後に指が痛くなりにくいのが特徴です。

落下防止用コード取付穴という装備

グリップの端に、落下防止用のコードを通すための穴が設けられています。高所作業で工具を落とさないよう想定したもので、この穴があるかないかで、ただの文具ではなく作業現場で使うための道具であることが分かります。

グリップ端に設けられた落下防止用コード取付穴
落下防止用コード取付穴

ただし、落下防止用コードは付属していません。使いたい場合は別に用意しなければなりません。

高所作業をしない場合でも、この穴は便利に使えます。ひもを通して壁のフックに吊るしたり、作業台の脇に掛けたり、収納にも活用できます。以前ツールスタンドを紹介した記事でも書きましたが、道具の定位置を決めておけば探す手間も減るので、作業スペースの整理にも役立ちます。

レザークラフトで使ってみて

もともとレザークラフトで使用するために購入したものなので、ここからは、その使い勝手を見ていきます。

オイルヌメを切ると、刃が逃げない

はっきり差が出たのは、オイルヌメ(オイルを多く染み込ませたヌメ革)を切ったときでした。(厚みは1.5mm)

ワークばさみ250Bでオイルヌメを切っているところ

はさみでオイルヌメを切ろうとすると、刃が革の表面を滑ってしまい、なかなか切り進められません。力は入れているのに刃が逃げていくような感覚です。油分を含んでいるぶん表面が滑りやすく、はさみにとっては相性の悪い相手だと思います。切れ味が落ちてきたはさみだとなおさらです。

ワークばさみでは、この現象が起きませんでした。根元にあるギザ加工刃が革をしっかりつかんでから切り始めるので、刃が滑って逃げることがありません。革をつかんだ状態のまま、刃先へ送っていくので、ザクっと気持ちよく切り進められます。切り口もけば立ちませんでした。鋭角に研がれた刃先が余計な抵抗を受けずに抜けていくことで、断面の乱れもおさえられているのだと思います。

パッケージに書かれている「根元のギザ加工が滑る素材もしっかり捉えます」という説明は、フィルムやPPバンドのような素材を想定したものだと思っていました。ところが実際に使ってみると、油分を含んだオイルヌメでも同じ効果が実感できました。刃の構造を考えれば当然なのですが、実際に手で試してみると、その効果がはっきりと分かります。

この構造であれば切れ味が多少落ちてきても、ある程度は切り続けられるのではないかと思っています。ギザ加工刃は刃の鋭さだけでなく、形状で素材をつかむので、ストレート刃ほど切れ味の低下に左右されにくいはずです。ただ、こればかりは実際に何年か使ってみなければ分かりません。判断ができるようになった時点で追記したいと思います。

レザークラフトで使うはさみは、用途によって不向きがあります。革そのものをきれいに裁つのであれば革包丁やカッターのほうが直線を出しやすく、はさみは粗裁ちや、型紙などを切る場面で活躍します。ワークばさみは本体が197mmと比較的大きいので、細かな位置決めをするより、ある程度の長さを一気に切る作業に向いている印象です。

また、小さなはさみとは役割が分かれます。糸やテープなどの周辺材料を切ったりする場合は、ビクトリノックス コンパニオンX ALOXのような小さなはさみの方が、扱いやすいでしょう。

オルファの既存のはさみとの違い

オルファの国内向けはさみは、2026年8月時点で4製品です。ワークばさみがどこに位置づけられるのかを比較してみます。

品番SCS番号商品名刃の加工位置づけ
250BSCS-5ワークばさみ刃先=鋭角研磨/根元=ギザ加工作業用・万能
Ltd-10リミテッドSCステンレス刃デザイン重視
112BSCS-2家庭ばさみL型ギザ加工家庭用
111BSCS-1家庭ばさみS型ギザ加工家庭用の小型

こうして比較してみると、ワークばさみ以外はすべて「刃全体が同じ加工」であることが分かります。刃の部位で加工を変えているのはこのワークばさみ1本だけで、これが18年ぶりの新商品として出てきた理由かもしれません。

価格帯にも違いがあります。2026年8月時点の通販価格を見ると、112Bやリミテッドは1,000円台前半から購入できるのに対し、ワークばさみは2,000円前後。価格差はあるものの、家庭で紙とビニール袋などを切るだけなら112Bで十分足ります。ワークばさみは、硬いものや滑るものを切る機会が多い人ほど、その価格差を納得しやすいでしょう。

使うときに気をつける点

まず、水分が付いたら必ず拭き取ること。ステンレス刃なので水洗いできて、水分を含んだ生花のカットにも使えますが、濡れたまま放置してよい刃物はありません。ステンレスは「錆びにくい」のであって「錆びない」わけではないので、洗ったら水分をしっかり拭きとり、十分乾燥させる、が前提になります。

次に、刃を開いたまま放置しないこと。作業中、つい開いたまま台に置いてしまいがちですが、刃先が鋭く仕上げられているぶん、うっかり触れたときにケガをするおそれがあります。

そして本来の用途から外れた使い方をしないこと。針金を切ったり、こじ開けに使ったりすると、刃こぼれやかみ合わせの狂いにつながります。ワークばさみは刃先が鋭いぶん、無理な使い方をすると刃へのダメージも大きくなります。

保管するときは安全な場所に置き、幼児の手が届かないようにすること。これは他の刃物と同じ基本的な注意点です。

向いている人

  • 梱包バンドやフィルム、ゴムホースなど、硬いものや滑りやすい素材を日常的に切る人
  • 作業用の手袋を着けたまま、はさみを使うことがある人
  • 革や厚紙の粗裁ちなどで、はさみを使う機会が多い人
  • 作業台に1本、力をかけて切れるしっかりしたはさみを置いておきたい人
  • はさみに2,000円台を出すことに納得できる人

向いていない人

  • 紙とビニール袋を切るのが用途のほとんどという人(一般的なはさみで十分対応できます)
  • 持ち歩き用のコンパクトなはさみを探している人
  • 細かな曲線の切り抜きなど、精密な作業をメインにする人
  • 1,000円以下の価格帯ではさみを探している人

よくある質問

Q1. オルファのワークばさみは何が新しいのですか?

刃の位置によって加工を変えているのが特徴です。刃先はオルファのはさみの中で最も鋭角に研磨された刃、根元はギザ加工刃になっていて、切り始めの安定性と切り進めるときの軽さを1本の中で両立させています。オルファにとっては18年ぶりのはさみの新商品で、2026年7月24日に発売されました。

Q2. 革やゴムホースも切れますか?

メーカーは公式の使用例として「ゴムホースなどの分厚い素材」「革などの硬い素材」を挙げています。実際に厚さ1.5mmのオイルヌメを切ってみたところ、従来のはさみでは刃が表面を滑ってなかなか進まない場面でも、ワークばさみは根元のギザ加工刃が革をしっかりつかんでから切り始めるので刃が逃げませんでした。切り口もけば立ちにくく、滑りやすい革ほど、この違いを実感しやすいでしょう。

Q3. 水洗いはできますか?

できます。ステンレス刃なので水洗いに対応しており、水分を含んだ生花のカットにも使えます。ただし使用後は必ず水分をしっかり拭き取り、十分乾燥させてから保管してください。濡れたまま放置しないようにしてください。

Q4. 価格はいくらですか?

メーカー希望小売価格はオープン価格のため、定価は設定されていません。2026年8月時点で通販価格を確認したところ、2,000円前後で販売されていました。オルファの家庭ばさみが1,000円台前半なのと比べるとやや高めですが、作業用のはさみとして考えれば、手頃な価格帯です。

Q5. SCS-5と250Bは何が違うのですか?

どちらもこのはさみを指す番号です。パッケージには「250B」、グリップには「SCS-5」と表示されています。オルファのはさみは以前からこの二本立てで、「111B」には「SCS-1」、「112B」には「SCS-2」が対応します。公式サイトの商品ページには「250B」しか記載がないため、「SCS-5」で検索すると見つけにくくなっています。

Q6. 家庭ばさみL型(112B)とどちらを選べばいいですか?

紙やビニール袋を切るのが主な用途なら、112Bで十分足ります。112Bは刃全体にギザ加工が施されており、価格もワークばさみの半分ほどです。一方、革やゴムホースのような硬い素材や、PPバンドのように滑りやすい素材を切る機会が多い場合、ワークばさみが適しています。作業用の手袋をはめたまま使いたい場合もワークばさみが向いています。

まとめ

オルファのワークばさみ250B(SCS-5)は、刃先の鋭角研磨とギザ加工を1本の刃にまとめた作業用のはさみです。滑りやすい素材を根元でしっかりつかみ、刃先の鋭い部分で切り進めるという構造は、一般的なはさみとは異なり、18年ぶりとなるオルファの新しいはさみとして登場した理由のひとつともいえます。

率直に言えば、買ってよかったと思えるはさみでした。レザークラフト用の道具として購入しましたが、オイルヌメを切ったときに刃が滑らなかったことを考えると、それだけでも2,000円を払った価値はあったと感じます。現在は作業台の定位置に置き、革の粗裁ちから型紙用の厚紙のカットまで幅広く使っています。一方で、糸やテープなどの細かいものを切るには刃が大きいため、そうした作業では小さなはさみと使い分けています。

紙とビニール袋を切るだけなら一般的なはさみで十分足ります。ただ、梱包バンドやフィルムなど、滑りやすい素材を日常的に切る人なら、2,000円前後の価格に見合った使いやすさを感じられるでしょう。刃が素材から逃げにくいだけでも、作業時のストレスはかなり軽減されます。

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