打ち損じたジャンパーホックは、金属用ドリルで接合部を削るだけで外せます。喰い切りもラジオペンチも必要ありません。握力がいらないので、力に自信がない方でも革にキズを付けずに外せます。
この記事では、ジャンパーホック#7050を例に、用意する工具からバネ側・ダボ側それぞれの手順まで写真付きで解説します。
なお、カシメやバネホックの取り外しについては、前回の記事「金具はずしキットの使い方とレビュー」で扱っています。
喰い切りで外す方法との違い
ジャンパーホックの外し方を調べると、多くの場合「喰い切りでダボの周りを少しずつ切り、ラジオペンチで引き抜く」という方法が紹介されています。定番の方法ですが、いくつか難点があります。
ひとつは、しっかりした握力が必要なこと。金具は硬いので、少しずつ切り込みを入れていく作業を何度も繰り返すことになります。もうひとつは、刃を入れる角度によっては革の銀面に当たってしまうこと。金具の際を狙うほど、キズのリスクが上がります。
今回紹介する方法では、この喰い切りとラジオペンチを一切使いません。電動ドライバーにドリル刃を付けて、接合部を真上から削り取るだけです。革に対して垂直方向にしか刃が動かないため、銀面に当たる心配がありません。
| 喰い切りで外す | ドリルで削る(本記事) | |
|---|---|---|
| 必要な工具 | 喰い切り、ラジオペンチ | 電動ドライバー、鉄工用ドリル刃、両面テープ |
| 必要な力 | 握力がいる | ほとんど不要 |
| 革へのキズ | 刃が銀面に当たりやすい | 当たりにくい |
| 後片付け | ほぼ不要 | 金属の削りカスが出る |
ジャンパーホックの取り外し方
今回、例として使用するのは、ジャンパーホック#7050です。
バネ側(頭パーツ+バネパーツ)から説明します。

用意する工具類
用意するのは次の3つだけです。
・アクリルゴム製両面テープ
・金属用(鉄鋼用)ドリル刃
・電動ドライバー

ドリル刃を選ぶときは、ジャンパーホックの足の直径よりひと回り大きめのドリル刃を使用します。
例えば、ジャンパーホック#7050の足の直径は約4mmですので、5mmのドリル刃を選びました。
目安は「足の直径+1mm」です。他のサイズを使う場合も、足の直径を実測してひと回り大きい刃を選んでください。

頭パーツの固定
100円ショップやホームセンターで手軽に購入できるアクリルゴム製の両面テープを使って、頭パーツを固定します。ゴム板や大理石などの滑らかな表面に、頭パーツをしっかりと貼り付けます。
※しっかり固定できるものであれば、普通の両面テープでもOKです

接合部分を削る
次に、ドリルを使って矢印で示した接合部分を削り取ります。

革を手で押さえながら、ドリル刃を垂直に保ち、適度な力で回転させます。力を入れすぎると、革を突き破ったり、キズが付く恐れがありますので注意して作業を進めてください。

取り外し
接合部分が削れたら、ジャンパーホックは簡単に外れるようになります。

革にキズを付けずに取り外せました!

ダボ側
ダボ側(ホソパーツ+ダボパーツ)も同じ作業をします。
ホソ(足)パーツをアクリルゴム製両面テープで固定。

ドリルで接合部を削って取り外します。

取り外し完了。

注意点
ドリルで削る際の注意点は、力を入れすぎないことと、削りすぎないことです。一度に削ろうとせず、少しずつ様子を見ながら進めるようにしましょう。接合部が削れた時点で作業を止め、それ以上は削らないようにします。
また、削りカスが目に入ったり手にケガをすることがないように、ゴーグルや手袋などの保護具を着用して作業してください。
よくある質問
Q. ホックを外した後の穴は、そのまま使い直せますか?
A. 穴は多少広がるため、同じ位置に打ち直す場合は注意が必要です。ジャンパーホックの足が入るぎりぎりの穴であれば問題ありませんが、一度広がった穴に打ち直すと固定が甘くなることがあります。心配な場合は、革の裏側に補強用の当て革を貼るなどしてください。
Q. ドリル刃は木工用でも代用できますか?
A. 金具は金属なので、鉄工用のドリル刃を使ってください。木工用の刃は先端が尖った形状で、金属に当てると食い込まずに滑ります。無理に押し当てると刃先が欠けるうえ、ドリルが横滑りして革を傷める原因にもなります。
Q. 電動ドライバーではなく、電動ドリルでも使えますか?
A. 使えますが、回転速度に注意してください。電動ドリルは電動ドライバーより高速で回るため、削りすぎて革まで到達してしまうことがあります。低速モードがある機種なら低速に設定し、こまめに手を止めて削れ具合を確認しながら進めてください。接合部が削れれば十分で、それ以上削る必要はありません。
まとめ
今回の記事では、喰い切りやラジオペンチを使わず、ドリルで接合部を削ってジャンパーホックを取り外す方法を解説しました。
工具を使って作業をする際には、必ず安全対策をしっかりと行い、慎重に進めるようにしましょう。革を傷めることなく、ジャンパーホックをきれいに外すことができれば、打ち損じからのリカバリーや革製品のメンテナンスがよりスムーズに行えるようになります。
ぜひお試しください!!


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