夜中、静まり返った家の中で「電池切れです!」という声が突然響き渡り、飛び起きた経験はありませんか?私はその日、まさにそれを体験しました。深夜の静寂を破るアラーム音と音声に驚きつつも、「そういえば設置してからずいぶん経つな」と気付かされました。
住宅用火災警報器は、火災の早期発見に欠かせない大切な設備ですが、意外とその存在を忘れがちです。しかし、定期的な点検と交換が必要であることをご存じでしょうか?
そこで今回は、我が家に設置している住宅用火災警報器を例に、交換の手順や点検・交換の重要性について分かりやすくご紹介します。
住宅用火災警報器の種類
住宅用火災警報器には、大きく分けて「熱」を感知するタイプ(熱式)と「煙」を感知するタイプ(煙式)の2種類があります。
我が家ではこの両方を設置しており、熱式にはPanasonicの「ねつ当番」(SH38155K)、煙式にはPanasonicの「けむり当番」(SH38455K)を使用していました。しかし、どちらもすでに生産終了となっていたため、後継機種に交換することにしました。
住宅用火災警報器を取り付けてから10年が経過しており、その間に後継機種も何度も更新されていました。
「ねつ当番」:SH38155K(生産終了)→SHK38155(生産終了)→SHK48155(生産終了)→SHK48155K
「けむり当番」:SH38455K(生産終了)→SHK38455(生産終了)→SHK48455(生産終了)→SHK48455K


住宅用火災警報器の交換方法
住宅用火災警報器の交換は非常に簡単です。ここでは「ねつ当番」を例にとって、その手順を説明しますので、以下の内容を参考にしてください。
古い警報器(SH38155K)を取り外す
取り付けられている警報器(SH38155K)を慎重に外します。
本体を天井方向に軽く押し付けながら、矢印の方向(反時計回り)に回すことで取り外せます。

取付ベースを交換
取付ベースはほとんど形が変わっていないのでそのまま使えそうでしたが、せっかくなので新しいものに交換します。
まず、ネジ2箇所を外して古い取付ベースを取り外し、次に新しい取付ベースと取り替えます。

新しい警報器(SHK48155K)の準備
まず、本体を取り付ける前に準備を行います。
本体の側面にある記入欄に、油性ペンを使って設置年月を記入します。

次に、付属のリチウム電池をセットします。コネクタを凹凸に合わせて差し込んでください。

2秒以上経過してから警報停止ボタンを押し、「(アラーム音+)正常です」と鳴れば、正常にリチウム電池の取り付けが完了しています。

今回購入した警報器(SHK48155K)の「引きひも」は別売だったので、古い警報器のものを流用して取り付けました。

これで、準備が整いました。
新しい警報器(SHK48155K)を取り付ける
リチウム電池のリード線を取付ベースに巻き込まないよう注意しながら、「カチッ」と音がするまで、右方向(時計回り)に回します。

動作確認
取り付けが完了したら、動作確認を行います。
警報停止ボタンを約1秒間押すと、ボタンが3回赤色点滅し、「(アラーム音+)正常です」と鳴れば正常に動作しています。
これで、交換が完了しました!
定期点検の重要性
火災報知器は、設置しているだけでは十分ではありません。定期的に点検を行い、正常に動作しているか確認することが必要です。点検は簡単で、ボタンを押すだけで音が鳴るか確認できます。また、汚れがセンサーを妨げることがあるため、掃除も忘れずに行いましょう。
- ホコリや汚れなどを取り除く
ホコリや汚れ、虫の死骸、クモの巣などが検知部に付着すると、熱や煙を正確に検知できなくなったり、誤作動を招く恐れがあります。定期的に清掃してお手入れを行いましょう。 - 動作確認
定期的に正常に動作しているか確認しましょう。「ひも」や「ボタン」を操作して動作確認を行ってください。
※ 実際の火や煙を使用して確認しないでください
10年で交換が推奨される理由
住宅用火災警報器は、内部のセンサーが煙や熱を感知することで火災を知らせてくれます。しかし、センサーは年数が経つにつれて劣化し、感度が低下することがあります。そのため、多くのメーカーでは10年を目安に本体の交換を推奨しています。
さらに、内蔵電池も永遠には持ちません。最近では長寿命のリチウム電池が使われていますが、それでも10年程度が限界です。私が夜中に起こされたのも、電池寿命が尽きたことが原因でした。
まとめ
住宅用火災警報器は、家族の命と財産を守るために欠かせない重要な設備です。しかし、その存在が日常生活の中で忘れられてしまうことも少なくありません。今回の交換作業を通じて、定期点検や10年を目安にした交換の大切さを改めて実感しました。センサーや電池の寿命を考慮し、定期的なメンテナンスを行うことで、火災への備えを万全に整えましょう。
夜中に突然の警告音に驚かされる前に、一度自宅の火災警報器を確認してみてはいかがでしょうか?
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